おじいちゃんの目が真剣になった

今日の夕ご飯の時

夫「お父さん 今日は散歩に行った?」
父「イヤー 今日はとても寒かったから 行かなかったよ」

私「お父さん私朝行ってきました」
父「えりさんは どこに行ったんじゃ?」

私「私 毎朝 歩いてます。今朝は寒くて霜が降りてたけど、今日やめると明日行きたくなくなるから」

父「えっ? 仕事に行く前にか? それは 知らなかった」
父「毎日か?」

私「はい もう かれこれ6年くらいかな」

父「ホー それは感心なことだね だからえりさんは健康なんだね」

それまで人ごとの様に聞いていたおじいちゃんだが次の私の一言で黙ってしまった。

私「だって私が健康じゃなかったら おじいちゃんが困ると思って・・」

父「・・・・」

その時私はおじいちゃんの目が真剣になったのを見逃さなかった

父「そうか・・ じゃわしも頑張らないとな」

きっと明日から おじいちゃんは毎日の散歩をガンバルと決めたのではないかと思った。

父「ごちそうさま。今日はこれで帰るよ」

夫が作ってくれた 母屋と離れの間の松の廊下(!?)をコツコツと杖の音をたてて帰って行くおじいちゃんを
いつもの様に見送ろうと外に出ると

父「ここでいいよ。ありがとう」としっかりした口調で言う。

自分が健康でいる事は自分の為だけでなく人の為にもなるんだと言うことを初めて知ったかのような

キリッとした表情のおじいちゃんに 

もしおばあちゃんがいたら おじいちゃんとこんな会話はしてなかっただろうなと思うと

なんだか不思議な気がしてきた。